おすぎむら昆の「あんなま」

直近で鑑賞した映画をひたすらレビューしていきます。

『search/#サーチ2 (2023)』【75/100点: PCで行方不明のママを探す18歳】

全編PCの画面で展開が進行することで話題になったスリラー『search/サーチ』の続編。前作は行方不明になった娘を探すお父ちゃんという内容でしたが、今回は行方不明になったお母ちゃんを探す娘ということで逆転。

まあ内容は本当にソレだけなんですね。

【ネタバレなし】

お話

ロサンゼルスから遠く離れた南米・コロンビアを旅行中に突然消息を絶った母。デジタルネイティブ世代である高校生の娘ジューンは、検索サイトや代行サービス、SNSなど使い慣れたサイトやアプリを駆使して母の捜索を試みる。

スマホの位置情報や監視カメラ、銀行の出入金記録など、人々の行動・生活がデジタル上で記録されている現代、母を見つけることは簡単と思われたが、一向に行方をつかむことができない。そればかりか、不可解な出来事はすぐさまSNSで拡散され、憶測ばかりが広がっていく。不確かな情報に翻弄されながらも、真相をつかもうとするジューンだったが……。(映画.comより)

前作で感じた違和感がなくなった

前作は結構内容的に面白くて人に勧めやすい良作でしたが、その分設定の無理加減も若干目について、例えば普通のサラリーマンであるはずのオジサンがティーンエイジャーばりの検索能力に探偵並みの推理能力を発揮して展開が進む感じが「んん!?」となったのも本音でした。

まあ今回はノリとしてはほぼ一緒ではあるものの、主人公が18歳ということで少なくとも前者の気になる点は良い感じに処理されてました。主人公の推理場面に関してはまあ、サスペンス展開として推理がないと破綻してしまうのでしょうがないですが。

正直序盤は前作とほぼ一緒

序盤のストーリーに関しては正直前作『search/サーチ』とほぼ一緒(ワケあって片親とか)ではあるものの、主人公が10代ってことで前のヤツよりも入り込みやすかったような気もします。意外と展開も込み合っていて、終わってみると序盤から結構伏線が張ってあったのは何となく「上手いなあ」と感心しました。

しょうがないけど、賞味期限切れが早い映画

ただ残念なことで、あと数年も経ったら「このアプリ古いなあ」とか思ってしまうのが大いに予想出来るのが本作の残念なところ。実際に『search/サーチ』も最近観たら「ここでFacebookかあ」みたいな同じようなことを思ったので、ネット文化の発展の早さもあり、賞味期限的なのがすごく早いのがこういうジャンル映画における弊害とも言える部分ですね。

キャスティングが通好み

そういう外野の横槍みたいなポイントを置いておいたら、スリラーとしては前作と変わらず秀逸な内容だったと思います。ちなみに、主人公の子が「どっかで見たことあるなあ…」と思ってたんですが、HBOのドラマ『THE LAST OF US』のライリー役の子なんですね。

また、主人公にいつの間にか協力するコロンビアの気の良いオジサンを演じているのが、ワタクシがそこそこ好きな『デスペラード』の悪役をやってた人でした。「久しぶり!」って感じでしたね。