おすぎむら昆の「あんなま」

直近で鑑賞した映画をひたすらレビューしていきます。

『レオン 完全版 (1994)』【70/100点: 監督の趣味が出てる】

リュック・ベッソン監督のロ●コン癖がモロに出てる映画ですが、スピード感溢れる演出と編集、配役の見事さで勝利しているある意味奇跡的な映画です。ちなみにワタクシは、本作は一般普及している“完全版”しか観たことがないので、今回はそのレビューとなります。

【ネタバレなし】

お話

家族を殺され、隣室に住む殺し屋レオンのもとに転がり込んだ12才の少女マチルダは、家族を殺した相手への復讐を決心する。(映画.comより)

女性人気が高い映画

ストーリーとしては、最強の暗殺者レオンと愛する弟を殺されて復讐に燃えるティーンのマチルダの禁断のラブストーリー(?)で、レオンとマチルダが出会って一緒に行動して以降はほぼ『子連れ狼』みたいな内容です。

その点で考えると、少女がギャン泣きしながら最強暗殺者になる『ニキータ』の方がワタクシは好きなのですが、本作の抜きん出たオシャレ感と世代を超える純愛はライトな映画ファンには刺さるのか、特に女性人気が異常に高い映画です。

子役時代ナタリーの演技がすごい

本作のまず良いところは俳優陣なワケで、本作が実質的なハリウッドデビュー作となるジャン・レノがどえりゃあ渋いワケで、寡黙で不器用な高倉健みたいな役を見事に演じています。そして、対となるのが少女自体のナタリー・ポートマンなのですが、ティーンらしい大人ぶりたい女の子を見事に演じています。そりゃあアナタ、大女優になりますよ。

全部持っていくゲイリー・オールドマン

何と言っても一番の役所だったゲイリー・オールドマンが全て持っていっちゃってます。名優ゲリオが演じているのは、悪徳麻薬捜査官スタンスフィールドなのですが、ゲリオの過剰な役作りのおかげでか、一挙一動たるところまで素敵な悪役になっています。控えめに言っても最高なキャラなのです。

この役を演じるにはこの人しかいない、というくらいのハマりキャラなのだ!

監督の嗜好が…

その他の配役も実に見事なのですが、前述の通りストーリーのロリ●ン趣味感はやっぱり鼻につきます。この点、劇場公開版だと漂うフェチ感はだいぶ割愛されているようなので、実は劇場公開版を観てみたいワタクシなのですが、今のところそれが観れるのが、この間TCエンタテインメント社から発売された4K UHD Blu-rayで、値段は7,000円。

地味に高いのに加えて、そこまで思い入れもないので、購入を検討してたら数ヶ月経ってしまっております。