言わずもがなキアヌ・リーヴスの代表作で、本作以前の90年代で大量に映画出演していながら(単独主演だと)『ハートブルー』と『スピード』しかヒット作がなかったことで、公開当時若干落ち目俳優に見られていたキアヌの俳優評価をV字回復させた記念すべき一作となります。
結果論ではあるものの、どう見ても主人公“ネオ”はキアヌの為のキャラクターだったと思うので、このキャスティングの時点で本作の成功は決定だったのでしょうね。
【ネタバレなし】
お話
プログラマとしてソフト会社に勤務するトーマス・アンダーソンは、ネオという名で知られた凄腕ハッカーでもあった。ある日、トリニティと名乗る美女から接触を受けたネオは、彼を探していたという男、モーフィアスと会う。モーフィアスは、人類が現実だと思っている世界が実はコンピュータにより作り出された「マトリックス」と呼ばれる仮想世界であり、本当の現実世界でネオをはじめとした人間たちはコンピュータに支配され、眠らされているという驚きの真実を明かす。
モーフィアスの誘いに乗り、本当の現実世界で目を覚ましたネオは、ネオこそが世界を救う救世主だと信じるモーフィアスやトリニティとともに、コンピュータが支配する世界から人類を救うため戦いに乗り出すが……。(映画.comより)
時代を超えたハイセンスアクション映画
やはり今見てもハイセンスな世界観が秀逸で、CGと無機質なカメラワークでみせてくる電脳(マトリックス)世界の映像は桁違いのクオリティです。また、ストーリーに関しては「平凡なサラリーマンが実は世界の救世主だった」というような、所謂“なろう系”のハシリのストーリーで、本作に関してはシンプルに成長譚としての面白さもあります。
今見ると若干荒いCG映像も味になっている
特に前者のCG映像に関しては、今見ると若干映像のクオリティも若干気になるところはあるにせよ、“これはマトリックスの世界である”という点で鑑賞すると、「あ、そっか仮想世界なんだもんな」と思えるので、何となく映像の説得力が今なおも増してくる印象です。
まあそれは鑑賞してる側の考え方の問題で、監督・脚本のウォシャウスキー兄弟(現在は姉妹)がどこまでの先見性を持って映画を撮っていたのかは分かりませんが。
90年代を代表するアクション映画
デジタル映像の中で繰り広げられるカンフー戦に銃撃戦の数々は、それぞれがとてつもないクオリティで未だに色褪せません。散々語りつくされている印象の本作ですが、やはり何度観ても面白く、90年代後半を代表する名作アクション映画とワタクシ的には思います。
本作の評判のおかげで続編もいくつか公開されましたが、シリーズ全部を改めて鑑賞してみると、やはり第1作の本作が一番面白かったな、とこの間思いました。やっぱり最初が一番。
価格:1540円 |