おすぎむら昆の映画レビュー「あんなま」

鑑賞した映画に対して個人的な感想を書いていきます。

『ジュラシック・ワールド/復活の台地 (2025)』【70/100点: どこかで観たことがあるジュラシック映画】

スピルバーグ監督の傑作である『ジュラシック・パーク』から数えて7作目になる恐竜アドベンチャー映画『ジュラシック』シリーズの最新作。監督は『ローグ・ワン』のギャレス・エドワーズ。7作目ということでストーリーはなかなかに出涸らし感もあり、本作では散々擦られてきた舞台であるイスラ・ヌブラル島すら登場せず、初代でマルコム博士が言ってた名セリフ「生命は必ず道を見つける(Life will find a way)」を地で言っている話ではありますが、それでもあんまり新鮮味はなかったです。

とはいえ、経年と共に映像も発達するワケで、CGと区別がし難くなっている数々の恐竜たちが、本当に人間と共存しているかのようなワクワク感は過去作随一です。まあ、そうなってないと困る、って感じでもあるんですが。

≪ネタバレなし≫

お話

熟練の特殊工作員ゾーラ・ベネットは、信頼する傭兵のダンカン・キンケイド、古生物学者のヘンリー・ルーミス博士らとともに、初代「ジュラシック・パーク」の極秘研究施設が存在した禁断の島へ足を踏み入れる。そこはかつてパークの所有者が極秘の実験を行い、“最悪の種”と言われる20数種の恐竜が生き残った、地球上で最も危険な場所だった。

ゾーラたちの任務は、心臓病に奇跡的な治療効果をもたらす新薬の開発に不可欠な、陸・海・空の3大恐竜のDNAを確保すること。ゾーラたちは恐竜の脅威に立ち向かいながら、任務遂行のために歩みを進めていくが……。(映画.comより)

どこかで観たことあるぞ!感のある話

割とストーリーはとってつけた感があり、赤道直下で暮らす恐竜たちの遺伝子を採取すると心臓病の開発に役立つという話にスカーレット・ヨハンソン他の傭兵たちが飛びついて恐竜が多く暮らすという島に向かうという、「なんだそりゃ」感がある話です。遺伝子から心臓病の特効薬が開発出来るってんで、当然ながら利権と金に目が眩んだ悪役というのも居るワケで、こんな重大なヒューマンエラーをいつまでほったらかしてんだともつい思ってしまいますが、そんなことツッコんだら話も進まないので仕様がないのかもしれません。

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感想(1件)

スカーレット・ヨハンソンVS恐竜

ただ、前作までのクリス・プラットブライス・ハワードからリキャストされて、今回は前作の2人よりちょい格上感のあるスカーレット・ヨハンソンが主人公で、しかも傭兵役。思いっきりブラック・ウィドウを意識させるキャスティングながら、キレの良い動きと隠しきれてないセクシーさがだいぶ目の保養になる役柄になっています。スカーレット・ヨハンソンの存在感が凄まじいので、「スカーレットとその他大勢」みたいなキャスティングに見えなくもないんですけど、その点はご愛敬と言ったところでしょうか。

変態チックな恐竜描写等もあり楽しめる

ゴジラ』などモンスター系やSF映画に強いギャレス・エドワーズ監督だけあって、恐竜もバンバン登場し、果てはオスとメスで愛し合う恐竜も出てきたりと、若干変態チックな雰囲気も感じる場面もあったりと映像面に関してはかなり景気が良く、飽きさせません。とはいえ、他の方も言っている通り、終盤に登場する“D-レックス”という存在があまりにもただのモンスター(怪獣?)過ぎて、これまで通り既存に発見されてる怪獣でオチだったらもっと良かったのになって部分も。

そんな感じで、気になる部分もかなり多いものの、シリーズではお馴染みのテーマ曲や矢継ぎ早にな展開など、楽しい映画ではあります。スカーレット・ヨハンソンは本当に魅力的な主人公だったので、どうせ出るであろう続編にはぜひ出演してほしいなと、ワタクシ個人としては強く思う部分でございます。

あと作品的に重要な存在である恐竜の赤ちゃんがとってもカワイイです。